このページにアクセスしている方は、いろんな理由から夜間学部への進学を考えている方たちだと思います。
かつて私も期待と不安を胸に、高卒でIT系専門学校の夜間学部へ進学しました。
そして、進学と同時に一部上場会社の子会社へ契約社員として就職もしました。
私は、18歳にして会社員であり、学生となりました。
結果的に卒業を待たずして退学してしまいましたが、その時の経験を踏まえて今悩まれている方たちに情報提供できたらと思っています。
私が夜間学部を選択した理由
経済的理由
当時両親からみたIT業界のイメージが悪かったようで、「IT系の専門学校へ行くなら学費は出さない」と言われたのがきっかけでした。
お料理やお菓子作りが好きだった私には、調理師になってほしいと望んでいたようです。
両親は「そこまで言えばIT系は諦めるだろう」と腹をくくっていたようですが、頑固だった私は強硬。
自力で夜間学部のある専門学校を探し出したのでした。
今思えば、ちゃんと両親と話し合い、意見交換していたら夜間学部への進学をする必要はなかったかもしれないなぁと思っています。
もし、私みたいな状況に陥ってる方がいたら、両親とじっくり話し合うことをオススメします。
進学と同時に就職ができる
私が進学を考えた専門学校では、同業種の会社と提携しており、その会社への就職も可能でした。
また、就職が決まれば社員寮への入寮も可能でした。
(もちろん会社への就職には、学校とは別に面接や試験もありました。)
- 学びながら就職もできれば、学んだことも仕事にすぐ活かせる
- 割安で食事つきの社員寮へ入寮できる
- 就職するから安定的に収入を得られる(ボーナスもある!)
こんなことを考えて、一石二鳥どころか、一石三鳥じゃない!?
って、思ってました。
夜間学部へ進学して感じたメリット
学費が安い
いくつか夜間と昼間の学部と学費を比べてみましたが、やはり夜間の方が安く設定されているようです。
当時私が通っていた専門学校も、年間50万円以上安く設定されていました。
進学先の学校にもよるとは思いますが、私が進学した専門学校は学費を月払いで支払うことも可能だったため、毎月のお給料から自分で支払うことができたのも良かったです。
高校卒業したばかりの場合、前期後期で学費の支払いが分かれていたとしても、その大金を支払い続けられるかって、結構プレッシャーですもんね。
少人数制でより濃い授業が受けられる
夜間の学部は生徒数が少なかったこともあり、生徒と教師との距離も近かったように感じました。
休みの日に先生込みで遊ぶことも!
授業は18時~21時過ぎまでの3時間強でしたが、短時間で濃い授業を受けることもあり、休み時間や授業が終わってからは教師を捕まえて質問したりすることも多かったです。
余計な人付き合いをする必要がない
夜間の学部は生徒数が少ないです。
私の学年は男女合わせて20名程度でした。
授業時間が短く、夜遅くに終わることもあり、授業が終わってから「一緒にご飯食べて帰ろう!」みたいなのはほとんどありませんでした。
みんな仕事を持っているので、予習復習する時間や、翌日の仕事のことも考えての必要最小限の人付き合い。
面倒ごとが少なくて、意外と心地よかったです。
夜間学部へ進学して感じたデメリット
授業よりも会社で学べる内容の方がレベルが高かった
私の場合IT系の会社へ就職していたこともあり、新人研修で資格取得必須とされたのがOracle Silverでした。
専門学校ではExcel等のoffice系から授業が始まっており、元々高校で既に学び終えている内容だったこともあり、高い学費を払って専門学校へ通うことの意味が早々に分からなくなったきっかけにもなりました。
金銭的負担が大きい
私は学割が効いた状態で1日2食付きの社員寮へ入ることができたとはいえ、高校を卒業したばかりの社会人の給料なんてたかが知れているのです。
寮費を払い、専門学校の学費を払い、生活費を払い…
悲しいことにお給料は毎月ぴったり使い切り。
もしくは赤字。。
高校時代に貯めたわずかばかりの貯金は、あっという間になくなりました。
実家からの通学が可能で、なおかつ働きながら夜間学部への進学を考えている方の場合は余裕があると思います。
自分で稼いだお給料だけで学費と生活費を工面することを考えているなら、奨学金を借りることも視野に入れたほうがいいと感じました。
時間の余裕がない
朝9時から17時過ぎまで会社で働き、会社での足りない知識を補うため勉強をし。
学校での授業の復習、資格試験の勉強。
仕事が休みでも勉強しなければいけないことがとても多かったです。
むしろ時間は足りないくらい。
それに伴い、疲労感もすごかったので、毎日ヘロヘロでした。。
退学した理由と今思うこと
退学した理由
1つ目の理由
通学に時間がかかりすぎた。
学校と提携している会社の寮に住んでいたんですが、配属先の関係で私は通学に急行電車を使っても約1時間半かかるところに住んでいました。
配属先と学校も少し遠く、定時退社で学校へ向かっても、どうしても1限目の授業には間に合わない状況でした。
食事・お風呂を済ませたらもう日付が変わるような時間で、そこから受けられない1限目の授業等の復習をしたりするのは、体力的にもかなりキツイものがありました。
2つ目の理由
学校に通い続ける意味を見出せなくなった。
デメリットにも書きましたが、学校よりも会社での学びの方が大きく、カツカツの生活の中から学費を出し続けるのが嫌になっていきました。
仕事の関係もあるのでしょうがないことだとはわかっていましたが、定時退社しても、どんなに急いで学校へ行っても、全ての授業をフルで受けることができないのもやる気をそがれる理由の1つでした。
3つ目の理由
抑うつ状態になった。
いろんなことが重なり、いつしか体調を崩し、ドクターストップがかかりました。
そのまま休職・休学となり、両親とも相談した結果、いったん負担となっていたと思われる物事を全て排除するため、仕事を辞め、学校も退学することとなりました。
退学から10年。今思うこと
- 何を得るために学校に行くのか
- 何のために働くのか
- それを乗り越えて何をやりたいのか
過去の自分を振り返ってみると、この3点が明確になっていなかったから、心が迷子になって精神的に参ってしまったのではないかと思います。
自分の中で明確なゴールを決め、そこに向かうためのひたすら努力をする覚悟があるなら夜間学部で学ぶことは決して無駄にはならないです。
とりあえず進学はしておいた方がいいと思うけど、何がやりたいかわからないしお金もないから働きながら夜間学部に行こうかなぁ。
っていう気持ちだと、卒業まで続けるのは難しいと思います。
だって、自分で働いたお金は学費と生活費でほとんど残らないのに、学業が忙しくて遊ぶ時間も満足に取れない。
目標や目的が明確ではない状態で、この生活を2~3年間この生活を続けられますか?
私には無理でした。
目標や目的が明確なのに、金銭的な理由から進学をあきらめるくらいなら、夜間学部に進学するのは有効だと思います!
過去に戻れるなら、過去の自分にそれらを明確にしたうえで、進学して卒業まで頑張れって言いたいです。
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